ウエルポイントと呼ばれるスクリーン管φ40×L=0.65mを取り付けたライザー管をウォータージェットにより打設し、地盤に真空度をかけ強制的に地下水を汲み上げる工法です。
ウエルポイントを多段併用した工法です。ウエルポイントポンプの可能吸引揚程は、一般的に6.0~8.0m(ウエルポイントスクリーン中心からセパレートタンク中心までの距離)と言われており、可能吸引揚程8.0mを超える地下水低下が必要で、シルトなどの透水性が低い地盤の場合は、多段式ウエルポイント工法が選定されます。
度々、真空ポンプ稼動時の騒音問題が周辺住民からの苦情の対象となる事が見受けられます。その際には、弊社が独自に製作した真空ポンプ、排水ポンプ、ノッチタンク内蔵型の防音ボックスをご活用いただけると、周辺住民からの苦情もなく施工がスムーズに進められます。
一般的なウエルポイントは、削孔径φ100程度の中に、ウエルポイントφ40mmを設置し、先端のみから吸水する構造で、これを1.0m~2.0mピッチに対象域を取り囲むように設置します。通常、ウエル1本当たりの吸水量は20L/min程度です。
掘削対象域が広いとウエル本数は多大となり横引き配管等の設備が掘削作業等の障害となることもあります。また、地層が互層状で排水対象深度に粘性土を挟むと集水効率(井戸効率)が著しく低下し期待通りの結果が得られない場合があります。
ラージウェル工法では、穿孔にロータリーパーカッションドリルを用い、ウエルポイント口径をφ65mmとすることで1本当たりの集水能力を向上させたものであり、揚水量は礫層で150L/min=0.15m3/min程度まで可能です。
φ100~150mm(ケーシング管)とφ40~65mm(ウエルポイントライザー)の二重管構造で施工し、ケーシング管内を真空ポンプで真空状態にして強制的に井戸周辺の間隙水を集水し、ウエルポイントにて揚水を行う工法です。
上層に「シルト・粘土」が狭存する場合に、不飽和帯からの浸透水、宙水等の残留を抑制し、ドライワークでの施工が可能です。 掘削域外周に、ヘッダーラインを施すことなく、サクションホースでフレキシブルに対応ができるので、掘削作業等に支障を与えることがありません。